アーリーセーフの効果を高める散布方法

アーリーセーフ

ヤシ油系の殺虫剤「アーリーセーフ」は一時的にアブラムシの数を減らせるが完全駆除はできない、というのが私の経験則です。
特に今年はほとんど駆除できていないような気すらします。
ナニかがおかしい・・・。

ということで調査してみました。

繰り返し散布で完全駆除はできるのか?

アーリーセーフは散布回数に制限がない優しい農薬ですが、それでも限度というものはあるでしょう。
私は数日に1回、多くても1日1回までと考えていました。

ではアブラムシの付いた実験用苗へ1時間おきに3回散布してみましょう。

アブラムシ

ちゃんと葉の裏表に散布したのですがそれでも生きている個体がいました。
大半が大きな成体ですのですぐに数を戻してしまうでしょう。
アカン!

アーリーセーフに一瞬浸けてみた

生き残った個体を捕まえてアーリーセーフに一瞬浸けてみました。
すぐに逃げようと動き始めます。
時折尻を高く上げる仕草は息継ぎでしょうか。
始めは動きが重いのですが徐々に回復して爪楊枝1本分を元気に歩き切っています。

アブラムシ

触れただけで死に至るタイプの農薬ではないということですね。

つまり、スプレー散布でアーリーセーフが直撃しても水滴から逃げ出せれば生きているというわけです。
それで体の大きな個体が生き延びやすいのでしょう。

アーリーセーフに沈めてみた

では次にアーリーセーフの水滴に数秒沈めてから引き上げてみましょう。
これがビックリ!!
5~10秒ほどでほぼ動きが止まりました。

死んだアブラムシ

アーリーセーフのようなヤシ油系殺虫剤は乾燥すると気門が塞がり窒息する、そんな仕組みだと思っていたのですが大間違いでしたね。

つまり、アーリーセーフの水滴の中にアブラムシを取り込めるか否かが駆除の条件となります。
水滴の溜まりにくい葉の裏や縁に逃げられてしまうとこのタイプの農薬では駆除が困難になるというわけです。

【結論】効果が高くなる散布の仕方は

ここまでわかれば簡単ですね。

同じ箇所にポンプ式スプレーでシューーーと吹き付け続ければよいということです。
たとえ葉の裏であろうとスプレーし続ければ水没しているのと同じ状況が作れます。

アーリーセーフの効果が高くなる散布方法は「アブラムシが溺れ死ぬまで10秒ほどスプレーし続ける」でした。

私は「乾燥させることがキモ」だと勘違いしていたので乾燥しやすいように万遍なくスプレーしていました。
これでは効果が出ませんよね。
農薬も出来る限り少なめにと散布量を減らしたことが年々効かなくなった原因ですね。

うん、これは良い学びになった。
でもちょっと気づくのが遅すぎたかな。

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コメント

  1. 相楽文雄 より:

    私は,アーリーセーフの製造元が深谷なので、居住区が一緒という親しみもあり使用しています。ところで、使用項目の中の野菜にカボチャの記載がないのが気になるのですが、うどん粉病対策に良かれと300倍液で挑戦しています。梅雨ということもあるのか効果の方は「いまいち」といったところです。家庭菜園を極上の喜びとしている70歳の私、30種類以上育てている目の前の野菜畑に毎日通っています。今はうどん粉病対策が一番の研究課題で、悔しくて毎朝散布しようかと思っています。アドバイスをお願いします。

    • ピリ夫 より:

      コメントありがとうございます。

      うどんこ病は私も苦労しています。
      残念ながら現時点では効果的な対処法が見つかっておらず、カボチャなどの収穫まで時間がかかるウリ科はうどんこ病の進行に押し負けています。
      お恥ずかしい話ですが、短期で収穫ができて撤収が早いキュウリに逃げています。
      お力に慣れずに申し訳ありません。

      もちろんこのままではいけませんので、夏後半に栽培するキュウリでうどんこ病の対策調査を行う予定です。
      相手はカビですので環境を変えてられば繁殖が抑えられるはずです。
      うどんこ病発生の初期に薄い酢(酸性)または重曹(アルカリ性)のスプレー散布を行います。
      苗を傷めずにカビを殺菌する濃度と散布頻度の見極めがポイントになりそうです。

      市民農園では葉に消石灰を振りかけるという方法を行う方を見かけます。
      消石灰は強いアルカリ性ですので効果はあるようです。
      しかし雪が積もったように白くなった苗は見た目がかなり強烈ですので、今は最終手段と考えています。

      今後、うどんこ病に関しての実験結果も記事にすると思いますが、なにか有効は対策が見つかったらぜひ教えてくださいね。
      それではまた。