アブラムシとネキリムシ、それらを起因とする病気に手を焼き、住友化学園芸「GFオルトラン粒剤」を使いはじめました。
その後3週間ほど経ちましたので状況をまとめておきましょう。
オルトランの効果は?
ほぼ満足いく効果が出ています。
アブラムシ
アブラムシはほぼ見かけることがなくなりました。
樹液を吸わせて殺虫するタイプの農薬ですので、アブラムシが飛来してきても増えることはありません。
このようにテープを使って葉を一枚一枚めくりながら駆除する作業から完全に開放されました。
10m^2の小さな畑ではありますが、株が生長して葉が増えるとこの方法では到底追いつきません。
ネキリムシ(コガネムシの幼虫)
利用している市民農園はコガネムシの幼虫が多いため、多くの株が被害に逢いました。
オルトランを使い始めてからは、一部を除き被害が解消できています。
(その「一部」については注意点で後述)
オルトランを使用する際の注意点
オルトランは絶大な効果がありますが、以下の点に注意が必要です。
ネキリムシの被害にあってからでは遅い
オルトランは農薬成分が根から吸収され株全体にめぐります。
虫が葉や根をかじり成分を摂取することで駆逐されるという仕組みです。
すなわち根が傷んでいたり、樹勢が弱っているときに撒いても成分が吸収されず防虫効果が出にくいのです。
現にネキリムシ(コガネムシの幼虫)に根をかじられ、生育状況が悪かった万願寺とうがらしはオルトランを吸収することが出来ず、そのまま根の食害が続きました。
最終的には水分を全く吸収できなくなり萎れて撤去。
抜いてみると無残、葉生姜のような姿になっていました。
ネキリムシは株を抜いてみないとわからないという厄介な害虫です。
このように既に十分に機能する根が残っていなければ、オルトランを撒いたところで効果はありません。
病気になってからでは遅い
ネキリムシは株を弱らせて病気にかかりやすくします。
さらにアブラムシは樹勢を奪うだけでなく病気を伝染させます。
害虫が増えてきた時点で相当に危険な状態なのです。
オルトランでは病気は治りません。
そして一度病気に掛かってしまうと、周囲の株に広がる恐れがあるため基本的には抜いてしまうのが最善策です。
たとえその後持ち直したとしても十分な収穫は得られないと思ったほうが良いでしょう。
つまりオルトランは害虫の被害にあってからでは遅すぎるということです。
畑の害虫や病気の傾向をしっかり掴み、いずれオルトランを使うのであれば初めから散布して被害を未然に防ぐというのが正しい使い方です。
私が失敗したように「出来るだけ農薬を使いたくない。虫が出てから、病気になってから考えればいいや」というような後手後手の対応ではダメなのです。
「農薬を使ったけど効かない。収穫も良くない」そんな結果になりがちな最も非効率な農薬の使い方なのかもしれませんね。
コメント
オルトランを販売しているアリスタの和田ともうします。上記の報告、分かりやすく、
弊社のメールマガジンに上記オルトランの結果を転載したいのですが、
ご許可いただけますか? 3000円程度の掲載料はお支払いしたいと思いますが。。。まだ上司の許可はとってはいないのですが。
はじめまして、管理人のピリ夫と申します。
コメントありがとうございます。
メールマガジンへの転載許諾についてですが、基本的には全く問題ありません。
ただ心配なこともあります。
私は家庭菜園一年生であり、知識や経験が浅いということは否定できません。
新しい品種や農薬もいろいろチャレンジしたいという思いもあります。
このため数年後に違ったことを記事で書いている可能性もあります。
つまり長期間に渡り繰り返し掲載することだけはやめて頂けたらと考えています。
今年から庭を利用して家庭菜園を始めました。菜っ葉類やジャガイモ、ナスなどを植え、害虫対策にオルトランを説明書どおりの量で撒きました。数週間後に、おもに菜っ葉類ですが若葉がかじられ、小さな青虫が多数発生していました。
薬の量が足りないのかと思い、オルトランを追加して撒きましたが、やはり青虫の発生はおさえられず、見つけた青虫もとても元気でした。
そして今日、ナスの葉がかじられ、大きなフンが数個認められたので、葉をじっくり探しましたが青虫は見つからず、もしやと思い根元を少し掘ってみるとヨトウムシがいました。ネット上にはオルトランを説明書通りに使用していれば、効果があるという意見ばかりですが、私には論より証拠で、オルトランの効果が信じられません。